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ユネスコ·ユニセフ·世界銀行共催 「学校再開のためのウェビナー」第5回 「卒業試験/入試」 報告

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解説:大橋悠紀(コンサルタント)
京都府立大学卒、サセックス大学大学院修了

第4回目の内容に引き続き、今回は、標記ウェビナーの第5回(最終回)「卒業試験/入試」(6月29日開催)の内容をお伝えします。4名のパネリストによる発表の要点は以下の通りです。

参照:
UNESCO | Joint UNESCO-UNICEF-World Bank webinar series on the reopening of schools 

1. 卒業試験/入試の世界的状況 – 調査結果より – 

ユネスコ 教育政策分野チーフ Mr. Gwand-Chol Chang

2. 試験の中止とその対応策 – イギリスの事例 – 

オックスフォード大学教育評価センター副所長  Professor Joshua McGrane

参照:
(独)大学改革支援・学位授与機構 | イギリスの大学入学資格「GCE Aレベル」試験が中止に:新型コロナウイルス対策
(独)大学改革支援・学位授与機構 | 高等教育・質保証システムの概要 英国 第3版(2020)
Ofqual | Summer 2020 grades for GCSE, AS and A level, Extended Project Qualification and Advanced Extension Award in maths

3. エクアドルの事例

国家高等教育科学技術庁(SENESCYT)副大臣 Mr. Aldo Maino

4. オンライン試験への移行 – サウジアラビアの事例 –

教育・訓練評価委員会(ETEC)所長  Dr. Husam Zaman

論考

今回のウェビナーでは新型コロナウイルス禍における試験の扱いについて紹介されました。特に中等教育修了や高等教育段階における試験は、いわゆる”High-stakes test”と呼ばれる受験生をはじめ関係者に大きな利害や影響をもたらすテストであり、高校卒業や大学入学、奨学金、就職先などの決定に関わるため、簡単に中止や延期を行うことが出来ず、何らかの代替措置を取る場合が多いと思われます。代替措置を講じる場合でも、どのように試験や評価の公平性や透明性、有効性を担保して実施するのかという点が大きな課題のようです。

教育段階が上がるほど、オンラインでの試験実施が多くなるようですが、サウジアラビアの例のように、どこの国でもICT機器や技術、テストセンターを準備出来るわけではありません。実際、冒頭でユニセフが公表した調査結果でも、アフリカ諸国ではオンライン試験での対応はされていませんでした。また、職業訓練校のように、実技や実習等を伴う評価が必要な場合、オンライン試験やレポート提出などだけで対応することは難しいでしょう。

今回紹介された国の対応は一例にすぎず、国によって対応は様々です。インドの一部の州のように、試験を実施せずに全ての児童・生徒を自動進級させると決めた国(地域)もあります。また、年度末の11月まで初等・中等教育課程の学校の休校を決定したケニアでは、今年度に受けた教育は失われたものとみなし、全員の留年を決定しました。いずれにせよ、状況に応じて可能な限り公平な手段で学習成果を適切に測ることが重要ですが、予測成績の利用やレポート提出、オンライン試験のみで評価し続けることは無理があることからも、やはり学校が再開される意味は大きいと思います。今回の新型コロナウイルス対応を機に、従来の評価・試験システムから、より効率的・効果的にできるところは改善しつつも、学校や対面で評価すべきところは徐々に戻していくことが望まれます。

参照 :
UNESCO | Exams and assessments in COVID-19 crisis: fairness at the centre
World Bank | High-stakes school exams during COVID-19 (Coronavirus): What is the best approach?
UNESCO | COVID-19 A glance of national coping strategies on high-stakes examinations and assessments
時事通信社 | ケニア、全生徒が留年に=教育相「20年度は消失」


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