【実施報告】日本の高校とエジプトの高校のオンライン交流会 ーSDGsの課題についてのオンライン話合い活動ー

 

日本の文京学院大学女子中学校高等学校とエジプトのEl- Galaa校の有志によるオンライン交流会が実施されました。本交流会では、海外の人と交流することが難しいコロナ禍において、オンラインで他国の同世代が交流し異文化交流を行うことを目的とし、さらに自国のSDGsの課題解決のために行動することを目標に実施されました。

両校の生徒たちが選んだSDGsの課題「環境問題」をテーマに1年かけて行われた交流会の様子をご紹介します。


1.実施校

東京都:文京学院大学女子中学校高等学校

エジプト: El- Galaa校

2.実施期間

2022年2月~2023年4月(全3回)

3. 交流会の様子

1回目: 2022年3月16日(水)

1回目のオンライン交流会は、文京学院大学女子中学校高等学校より中学3年生から高校2年生の14名、El-Galaa校より高校1、2年生の14名が参加しました。緊張する中始まった初めての交流会は、最初に両校から、自分たちの学校生活の紹介とコロナ禍の学校生活で気をつけていることなどの発表がありました。
その後、少人数のグループに分かれ、準備した質問を投げかけたり、紙に書いた文字やイラストを見せ合ったりとグループごとにそれぞれ交流を楽しみました。最後は、El-Galaa校の生徒たちが覚えた日本語を使い、「またね」と手を振りあい、にこやかに締めくくられました。

2回目:2022年12月22日(水)

2回目の交流会は、1回目の交流会後に両校の生徒たち自身で選んだSDGsの課題「環境問題」をトピックに、自国の課題や課題解決のための取り組みを調べ、その内容を発表することから始めました。

最初に、El-Galaa校から、次に文京学院大学女子中学校高等学校からそれぞれ、両国の環境問題について発表されました。両校とも真剣な表情でメモをとりながら聞き入っている様子が印象的でした。発表後は、グループに分かれ、自分たちがどのような行動を起こすことができるかを意見交換し、車に乗る回数を減らす、身の回りの掃除をする、エコバックを利用するなど各自で目標を決めました。
最後に、次の学期のオンライン交流会では、各自が決めた行動目標が達成できたかどうか報告することを約束し第2回目の交流会は終わりました。

3回目: 2023年4月13日(木)

最後となる3回目の交流会では、2回目に決めた各自の行動目標が達成できたか、どんなことを行ったか一人ひとり発表しました。学校内外の掃除の実施や、周りの人に掃除の必要性を話し意識を変えることを心掛けた、自転車に乗るように心掛けたなどの発表がありました。
自分たちで定めた目標を達成できた生徒もできなかった生徒も、交流会を通し、自国のSDGsの課題だけではなく、他国の課題や解決に向けた取り組みについて知ることができ、実際に考え、行動に移すことができた良い機会となったようです。
最後に、交流会に参加、修了した生徒や先生たちに向け、賞状が授与され、1年間に渡る交流会が終了となりました。

4.交流会を終えて

1年間に渡るオンライン交流会は、日本、エジプト間の理解が深まった国際交流の場だけではなく、SDGsの課題解決に向けて考える良いきっかけとなったようです。
El-Galaa校の生徒からは、「日本の文化や生活を知ることが出来た」「日本の日常の掃除の習慣は真似をしたい」「エジプトの人の考え方を変えるのは難しいが、自分たち若い世代が最善の努力を尽くさなければならない」などの感想が述べられました。先生からも、「交流会を重ねるごとに生徒に自信がついてて、良い経験を積むことができた、また次年度も新しいテーマで交流が持てればよいと思う」と感想をいただきました。
今後も、両校の中高校生がSDGsの課題解決に向け行動を続けていくことを期待します。