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ユネスコ·ユニセフ·世界銀行共催 「学校再開のためのウェビナー」第4回 「弱者配慮/包摂性」 報告

解説:大橋悠紀(コンサルタント)
京都府立大学卒、サセックス大学大学院修了

第3回目の内容に引き続き、今回は、標記ウェビナーの第4回目「弱者配慮/包摂性」(6月24日開催)の内容をお伝えします。4名のパネリストによる発表の要点は以下の通りです。

参照:
UNESCO | Joint UNESCO-UNICEF-World Bank webinar series on the reopening of schools 

1. 2020年度版グローバル・エデュケーション・モニタリング・レポート「インクルージョン(包摂性)と教育」

ユネスコ シニア政策アナリスト Mr. Kate Redman

2. 学校再開 – もっとも脆弱な立場の子どもたちが学校に行くために – 

ユニセフ シニア教育アドバイザー Ms. Wongani Grace Taulo

3. 新型コロナウイルスへの対応 – 包摂的な学校再開に向けての戦略と介入 –

世界銀行 インクルーシブ教育分野リーダー Ms. Hanna Alasuutari 

参照:
World Bank | World Bank Group Commitments on Disability-Inclusive Development 
World Bank | Environmental and Social Framework
World Bank | Disability Inclusion and Accountability Framework

4. モンテネグロの事例

ユニセフ モンテネグロ事務所 Ms.Maja Kovacevic 

論考

本セミナーでも言及されましたが、最も脆弱な立場に置かれた子どもたちへの長期間の休校がもたらす影響やその対策は、2014~15年に西アフリカでエボラ出血熱が流行した時の経験から学ぶことが多いと思います。当時、シエラレオネ、リベリア、ギニアではエボラ出血熱の大流行を受けて6~8ヵ月間学校が閉鎖され、約500万人の子どもたちの学びが中断されました。休校中に10代の女子の妊娠や児童婚、虐待や児童労働などの問題が増加し、学校が再開してもすぐにそうした子どもたちが学校に戻れるわけはなく、多くの退学者を出しました。このことからも、学校再開時には、特に不利な状況に置かれた子どもたちにターゲットを絞った対策が必要だと思います。

また、経済的に困窮した家庭の子どもが学校に戻るためには、学校再開時の経済的負担を減らすことが鍵になるようです。本セミナーでも数名のパネリストが、授業料廃止や現金給付などの経済的支援は即効性があり、親が子どもを学校に戻すきっかけになると述べていました。エボラ出血熱流行時も、シエラレオネでは学校再開後2年間は授業料/試験料を廃止しました。この取組の効果もあってか、初等・中等教育における総就学率は2017年にかけて徐々に回復しました。このほかにも、貧困家庭の子どもが学校に戻れるよう、学習教材の無料配布、学校給食プログラム拡充といった対策も取られました。学校再開時には配慮が必要な子どもたちに焦点化した対策を行うと共に、それらの子どもたちが学び続けられるよう、長期的な視点に立った教育システムの改善が必要になると思います。

参照 :
World Bank | Back to School After the Ebola Outbreak
UNICEF | Lessons from Ebola: how to reach the poorest children when schools reopen
World Bank | Data School enrollment, primary / secondary (% gross) - Sierra Leone

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