ミャンマーの教育の今

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教育の現状(5/6更新)

通例3月~5月まで正月/暑季休暇中のため、現時点では目立った混乱はありません。6月1日新学期開始予定ですが、5月5日現在外出制限等が継続しており、開校できない可能性が高いと思われます。

パデコの取り組み(5/6更新)

初等教育カリキュラム改訂プロジェクト業務は在宅勤務にて継続中です。ビデオ会議の環境などを整備し、来年度の新カリキュラム全国導入にむけ急ピッチで作業を進めています。


教育の現状(2020/5/6更新)

学校の状況(休業の状況)

例年3月から5月まで正月/暑季休暇中で、6月1日に新学年が開始予定ですが、5月5日現在外出制限等が継続しており、学校は通常どおり開校されない可能性が高いと思われます。通信インフラの整備が途上でアクセス困難な地域が多く残されるミャンマーでは、学校休業となった場合の学びの継続は大きな課題です。 

政府の対応状況

学校長期休業中のコロナ感染拡大を受け、ミャンマー教育省は独自の対策を精力的に打ち出しています。

  • 2017年よりカリキュラム改訂が進行中で、今年は新学年開始前に全国の教員を対象に第4, 7, 10学年の新カリキュラム導入研修を実施する予定です。教育省は対面の研修の中止を決定し、オンラインプラットフォーム(Myanmar Digital Education Platform)や教育テレビ、SNSでの配信、物理的な研修パッケージの送付等による遠隔研修をまもなく開始する予定です。遠隔地むけにはローカルコンテンツサーバーの活用も検討中です。
  • 新学年開始時に開校しない場合の代替手段を検討中です。デジタルコンテンツと紙ベースの教材を組み合わせた遠隔教育プログラムの実施、教育テレビでの授業放映等が計画されています。

子どもたちのいま

*情報収集準備中*


プロジェクトの概要(2020/5/6更新)

ミャンマーでは、民主化を支える基礎教育の拡充が重点課題の一つであり、学制改革や教員養成の高度化など大規模な教育改革に着手しています。パデコは小学校の新しいカリキュラム、教科書・教師用指導書、評価ツールの開発と、これらを用いた教員養成校教官などの人材育成を包括的に支援しています。

参考:
ODA見える化サイトー初等教育カリキュラム改訂プロジェクト
JICAー初等教育カリキュラム改訂プロジェクト
ミャンマー新カリキュラムウェブサイト
プロジェクトFacebookページ              
プロジェクト紹介ビデオ      
JICA広報誌Mundi特集記事(その1)
JICA広報誌Mundi特集記事(その2)

プロジェクトの現状

第5学年全10教科のカリキュラム開発および、教員養成校カリキュラムに資する教材の開発は、教育省カウンターパート、プロジェクトスタッフ、専門家とも在宅勤務にてスケジュール通り実施中です。データ共有やビデオ会議の環境、定期的な進捗確認やサポートのシステムを整備し、来年度の新カリキュラム全国導入にむけて急ピッチで作業を進めています。

遠隔支援の取り組み
UNESCOからの打診を受け、一部教科の自宅学習資料の作成、提供を行っています。また、これまでにプロジェクトで制作した、新カリキュラムの改訂ポイントをわかりやすく伝えるためコマーシャルやドラマ(短編、長編)、新カリキュラム導入研修の資料として作成したサンプル授業映像などをテレビ放映向けに提供、再編集することで、教育省の取り組みを支えています。

参考:
新カリキュラムテレビCM(和・英Youtube字幕設定あり)
新カリキュラム広報短編ドラマ(英語字幕) Active編Creative編 
新カリキュラム広報長編ドラマ”Our Hope, Our Future – 私達の希望、そして未来” (日本語字幕)
NHK World/MRTV(英・ミ)”ASEAN Now and Future”から抜粋

その他特筆すべきこと

学校の長期休業期間に重なったことから、新型コロナ拡大は現時点では学校教育への直接的な影響が少ないと言えます。しかしながら、もともとミャンマーは年間授業日数が少ないため、休校が長期化すると必要な学習内容を完了できないリスクが高まります。また、このまま新学期を迎えると、子どもたちは担任の先生やクラスメートとの関係を築いたり学習のペースをつかんだりする機会のないまま遠隔教育を受ける可能性もあり、学習指導の大きなデメリットとなることが心配されます。

文責:宮原光(プロジェクト・コンサルタント)


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