エジプト:学びの質向上のための環境整備プロジェクト

クライアント:国際協力機構(JICA)
国名:エジプト
協力期間:2017年2月~2021年2月

プロジェクト概要

エジプトでは、初等教育純就学率が高い一方、地方において教育行政が十分に整備されていないことから、教育の質や地域間格差に課題を抱えていました。加えて、学校における社会性、協調性、及び規律等の社会的能力の醸成がより必要であると指摘されており、同国の開発指針「持続可能な開発戦略2030」の達成に向け、人材育成における教育の質改善が教育方針の中核に位置づけられていました。

2015年に安倍元首相がエジプトへ訪問した際、エルシーシ大統領より日本の教育への称賛が寄せられ、日本式教育のエジプトへの導入に関心が示されました。その後、2016年のエルシーシ大統領訪日時に発表された両国首脳共同声明「エジプト・日本教育パートナーシップ(EJEP)」に基づき、エジプトの経済・社会の発展に資する人間性豊かな人材の育成を目指し、日本の教育の特徴を生かした支援が開始されました。

本プロジェクトは、EJEPに基づく基礎教育分野の協力の中核として2017年2月に開始し、エジプト教育・技術教育省をカウンターパートとして、カイロ、ギザ、及びカリオビアの3県のパイロット12校を拠点に、エジプトにおける日本式教育モデル(通称「特活プラス」)の導入・実践を支援しました。特活プラスとは、感性や徳性を含む調和的な人格形成を目的とした全人的教育の中心となる特別活動(小中学校)に加えて、遊びを通じた学び(幼稚園)、及び特別活動を行うために必要な学校経営を協力活動に含めたものです。

具体的には、学級会、掃除、日直等の活動を学校現場へ導入するためのソフト面のガイドライン整備、特別活動の実践に配慮した学校施設・設備の標準仕様の策定といったハード面の支援、教員研修を担う指導員(マスター・トレーナー)の養成、本邦研修を通じた日本の特別活動の実践理解の促進などを行いました。

2018年にはエジプト政府により、コンピテンシーを重視する新教育システム(Education 2.0)が段階的にエジプト全土の一般校に導入され、その中に特別活動(エジプトでは「Tokkatsu」と呼ばれています)を組み込み、児童の人格形成を図っていくことが決定されました。同年にはエジプト日本学校(EJS)が開校し、本プロジェクトで整備されたガイドラインや育成された人材が、その運営を支えました。 本プロジェクトの成果は、2021年9月に開始した第2フェーズ「特別活動を中心とした日本式教育の発展・普及プロジェクト」に引き継がれ、全国の公立学校へのTokkatsu普及へと発展しています。

参考サイト

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