ルワンダの教育の今

教育の現状(11/4更新)

ルワンダでは国内で最初の感染者が出た2日後の3月16日からすべての教育機関を休校としましたが、10月から段階的に再開されています。

パデコの取り組み(5/7更新)

校内研修を通じて、小中高等学校の先生の指導力向上を目指した「学校ベースの現職教員研修の制度化・質の改善支援プロジェクト 」は、2019年12月に終了しました。 


教育の現状(2020/11/4更新)

学校の状況(休業の状況)

1月に新学期が始まるルワンダでは、3月14日に国内で最初の感染者が出た2日後の3月16日からすべての教育機関(初等学校~高等教育機関)を休校としました。その後、4月時点で学校の再開は早くても2020年9月とされましたが、実際には9月に教育省が再開準備にかかる調査を行い、10月から段階的に再開することを決定しました。再開に当たっては衛生や学校運営に関するガイドラインを満たすことが必須条件となります。まず10月に高等教育機関が再開し、11月2日に初等5・6年生、中等3・5・6年生、職業教育・訓練校(TVET)、教員養成校が再開しました。11月23日に初等4年生、中等1・2・4年生が再開予定です。休校時点で既に1学期終了直前であったため、今回2学期からの再開となり、いずれも3学期が7月に終了し、その後卒業試験が実施されます。初等1~3年生及び就学前教育機関の再開時期に関しては今後通達がある予定です。なお、ルワンダでは2019年から2022年にかけて、学校暦を段階的に早め、欧米と同じ9月始まりにする計画でしたが、コロナ禍を機に、9月から翌7月までという学校暦を早期に実現させる形となります。

政府の対応状況

ルワンダ教育省はコロナウイルス感染者が発生した翌日から順次、全寮制の中等学校の生徒を保護者のもとへ帰宅させました。サブサハラアフリカではいち早く、ルワンダでは3月22日からロックダウンを開始しました。

ルワンダ教育省は、開発パートナー(援助機関、NGOなど)と連携し、4月4日からラジオで教育プログラムを、4月15日から国営/民間テレビ局で授業の放送を開始しました。

ラジオやテレビ番組表は教育省のウェブサイト、Twitter等で公開されています。

ルワンダ教育委員会が運営するeラーニングプラットフォームでもカリキュラムに沿った教育コンテンツが提供されているほか、ルワンダ教育委員会のYouTubeチャンネルにも随時授業動画や音声がアップロードされています。

4月下旬からは携帯電話を使った自己学習評価として、様々な学年・教科に関する小テストサービスを提供しました。携帯電話の機種(スマートフォン、フィーチャーフォン)に関わらず、無料でアクセスできる仕組みとなっています(2018年の調査によれば、74%の家庭が携帯電話を所有しています)。

ただし、テレビ、ラジオ、インターネット等にアクセスできない家庭も多数あり、また障害のある子どもに対応したコンテンツもまだ提供できていないことから、政府は、学校再開後にこうした子どもたちが取り残されることのないよう、2学期の初めの4週間を復習・学力評価(テスト)、補習等にあてることとしました。なお、テレビ等の遠隔教育は継続されます。

教育省は、教員に対しても、eラーニングプラットフォームのCPD(継続的職能開発)コンテンツを活用して授業の準備を進めるよう指示していましたが、ロックダウンが解除され、規制が緩和されて以降はルワンダ教育委員会及びルワンダバイオメディカルセンターのガイドラインを満たす状況下でのCPDや教員研修が再開されています。これに先立ち、5月にはルワンダ教育委員会と開発パートナーで構成される教員職能開発作業部会の下にBack-to-School CPDタスクフォースが立ち上げられ、コロナ下でのCPDに関して関係者による協議や調整が図られています。

出典:
ルワンダ教育省ウェブサイト 
ルワンダ教育委員会ウェブサイト
ルワンダ教員職能開発作業部会会議議事録(非公開資料) 

子どもたちのいま

コロナ時代を生きる子どもたちのページで、ルワンダの子どもたちの声が聴けます。


パデコの取り組み(2020/5/7更新)

校内研修を通じて、小中高等学校の先生の指導力向上を目指した「学校ベースの現職教員研修の制度化・質の改善支援プロジェクト(SIIQS) 」は、2019年12月に終了しました。しかしながら、現地の元プロジェクトスタッフらとも連絡をとりながら、可能な支援策を検討しています。

参考:
JICA-学校ベースの現職教員研修の制度化・質の改善支援プロジェクト


過去の情報(更新履歴)

2020/5/7

文責:松月さやか(プロジェクト・コンサルタント)


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